人が歩いたミチを人生と呼ぶのなら 私の人生はタテアナだ アナから顔だけ出して おぼろげなまま 周りを見ているだけ ミチを歩いている人がいた いろんなものを背負わされて でもそれに気付いていなくて 気のままに進んでいく いつか折れてしまえ そう思いながら私はただ見ていた ミチを歩いている人がいた 青い空を見上げながら そこにしか望みはないのだと言いたげに 手を伸ばしていた 陽光に瞳を焼かれた事にも気付かないまま 黒い穴から血と涙が混じった命を零しながら ミチを歩いている人がいた その人には頭が無かった 頭どころか腕も無かった 今まで出遭った障害を もう過去になった傷痕を 越えるには 耐えるには そうするしかなかったのだと 頭の無い人は嘯いている おぼろげな景色の中で 人のミチが重なり合う いつか もしかしたら 私のミチになったこのアナにも 誰かが重なるのだろうか 誰かが落ちてくるのだろうか 期待にも似た曖昧な想いに抱かれて 私は今日も変わらぬ世界を見ている |