「あ、まずい、な」 予感 というよりも、それは既に確信だった。 案の定視界は急転。 うだるような炎天下。 ポンコツじみた体は呆気なく燃え盛るアスファルトに飲み込まれた。 「あつ…」 曝け出された首筋が、肉という言葉を連想させない腕がじりじり焼かれていく。 鉄板の上で食べられるのを待つ肉塊のようだ。 肌を出すな、肉を付けろ、煙草を吸うな、etc etc… あの憎たらしい声が脳内で嘲笑う。 ああ、煩い。 もっと静かに出来ないのか。 「───」 酸素を求める魚のように。 ぱくぱく ぱくぱく。 何て滑稽な姿だろう。 体が重い。 瞼が静かに光を奪う。 早く帰らないと、新菜に心配を掛けてはいけない。 新菜、 新菜。 ねえ、───… 「…今日は真夏日だ、と言ったはずだが」 細く整った手が乱雑な仕種で肌を撫でる。 ひんやりとした感触が心地よい。 「 れ い じ 」 白い影が一瞬、わらったような気がした。 |