東雲さんよりレンと井之上。



コーヒーとジャズと英字新聞なんて、格好つけた大人が格好悪くキメてるものだと思ってた。
苦いコーヒーを我慢して飲むとか、趣味でもない音楽を格好つけて聞くとか、日本人には全然似合わないって思ってた。
だから目の前にいるこの人は、多分日本人じゃない。
英字新聞片手にコーヒーを嗜むなんて、ちょっと恰好良すぎる。
挨拶代わりに頬にキスをしたってたぶん許されるんだ。
見惚れるほど、美しい人。


君まであと34


「ねぇ、レンさん。高校生ってどう思います?」
「……なに、突然」
タバコの煙を肺いっぱいに吸い込む。
目の前に座る女子高生は少し大人びた表情で問いかけた。
「前、大学生と付き合ってたんですけどね、フラレちゃって。やっぱり高校生って、子供だからダメなのかなァ」
コップのフチを撫ぜながらぽつぽつと言葉を落とす。
「なんで?」
「え、なんでって……すぐヤキモチやいちゃうし、今すぐ会いたいとか言っちゃうし、会えないと寂しいからっていっぱい連絡しちゃうし、そういうの、男の人は嫌でしょ……? 私が大学生だったらいいのかなあ、って思っちゃって。レンさんだったら、高校生と付き合う?」



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